東レ・ダウコーニングは自動車のドアパネル、アームレスト、ダッシュボードなどのプラスチック部品や皮革用品のきしみ音を軽減・防止する常温硬化タイプの乾燥潤滑剤『モリコートD-96 AFコーティング』を8月上旬から発売する。
近年、自動車には車内の居住性向上が求められており、NVH(騒音:Noise、振動:Vibration、不快な音:Harshness)と呼ばれる項目が設計時に重視されている。このため、走行時の車内のきしみ音を低減させることが大きな課題であった。
従来、こうした音を防止するため、フエルトのテープなどが使われていたが、作業工数が増え、コストアップの要因にもなっていた。これに対し、同製品はスプレーや刷毛で簡単に塗布することができ、乾燥後は透明な皮膜となるため、作業も簡単でコストを抑えることができる。
また、同製品は常温で硬化し、簡易に使用できるため、事務機器や建築の内装パネルのきしみ防止・軽減にも利用ができるという。ちなみに23度の場合、10−15分で乾燥し、120分で硬化する。しかも、溶剤の含有量が少ないため、プラスチックや皮革など塗布対象を選ばず、また水で希釈可能である。