トヨタ自動車の渡辺捷昭社長は9日の決算発表会見で、世界市場向けに開発している低価格小型車の開発状況について「かなり進捗してきた。着実に要素技術ができつつある」と評価した。
この新モデルは排気量1000cc級で、同社の最廉価車『パッソ』より、さらに安い価格設定とする。このため、開発段階から既存の設計思想を打ち破るような取り組みを進めており、トヨタグループの原価低減ノウハウも結集する。
渡辺社長は、開発陣に「今年の春には試作車に乗せてほしいと、高い要求を出していた」という。結局、先行試作車レベルの試乗となったが、順調な開発の進展を確認した。
「完成にはもう少し時間がかかる」としているものの、2009年にはトヨタの新たなワールドカーとして日本や新興市場向けに登場する見通しだ。