1 | 驚異の販売倍増計画 |
2007年1月のデトロイトモーターショーで世界公開された『クアトロポルテ・オートマッチック』が、2月28日にマセラティの日本総代理店コーンズから発表された。
ネーミングが示すように、既存のクアトロポルテにドイツのZF社製、新開発6ATを搭載したもの。基準車に加え、「クアトロポルテ・オートマッチック・エグゼクティブGT」と「クアトロポルテ・オートマッチック・スポーツGT」が用意されるので、これまでのものと併せて6モデルとなり選択肢が倍増する。
俊敏な走りが売り物のマセラティは、これまで素早いギアチェンジのために「マセラティ・デュオセレクト」と呼ばれる2ペダル6速MTに拘っていたが、顧客拡大ために、今回、敢えて多くの人が馴染んでいるATモデルを追加した。
また、ターゲットのセレブな女性が好みそうな、2色の新色ボディカラー、タンガニカの木目やデュアルゾーンカラーインテリアなど、明るくてエレガントなテイストのオプションが用意されている。
現在のマセラティ顧客の男女比率は9:1だが、ここ数年で、この比率を8:2にするのが目標だ。が、凄いのは、女性の顧客比の倍増だけに留まらず、マセラティ全体の顧客数の倍増を掲げたことだ。
驚異的な計画だが、著しい伸びの販売実績と、クアトロポルテ・オートマッチックの仕上りからみると、絵空事と片付けるのは難しい。ユーザーには朗報だが、競合他社は戦々恐々であろう。