「日本損害保険協会がエコドライブを支援している」という話を聞いたとき、正直「どうして損保が!?」という思いを抱いてしまった。損害保険とエコドライブの関係というのが結びつかなかったからだ。
損保業界がどのような形でエコドライブを支援しているのか。この疑問を解消するため、東京・御茶ノ水にある日本損害保険協会を訪ねてみた。
損保業界が環境問題への取り組みを始めたのは1990年代の半ばから。自動車修理にリサイクルパーツ(リビルド品)の使用推奨を始めたことが発端となった。「修理費が安く上がり、直した部品を再利用すればゴミも削減できる」という理由からだ。ゴミを減らす(リサイクルする)ことがエコロジーにつながるという考えは今にも続いている。
損保会社にとっては修理費として支出する費用の削減にもつながることから、前者の方を重視していたことは間違いないだろう。これは非常にわかりやすいことなのだが、クルマの燃費についてはやっぱりわからない。
ところがお話を伺った日本損害保険協会の橋本直人さんは「一見は無関係なようにも思えますが、自動車保険の分野とエコドライブは密接な関係があるのです」と説明する。「エコドライブを心がければ、安全運転にもつながる」というのだ。