顔がまるで怪獣ゼットン。パッケージングは『ワゴンR』や『ムーブ』同様極められていて、こんなに広くてどうすんだ! ってくらいイイが、フロントフェイスのセンスはゼロだね。
最近のホンダのデザインは、ホンダワールドの中だけで完全に煮詰まっているモデルがほとんどで、発展性がまったく感じられない。
ただ、エンジンやミッションはじつにホンダらしく、すごくいい。『ゼスト』の「P07A」型エンジンは、『ライフ』から導入されてるヤツだけど、今回改めて感動しました。ほとんどレーシングエンジンだ。いかにもホンダエンジンらしくビュンビュン回る。ボア×ストロークは、感動的なまでのショートストロークタイプで、なんと71.0mm×55.4mm。かつての空冷ポルシェくらいだ。なのにトルクもある。これがスゴい。
NAエンジン車でもかなり走るけど、ターボモデルはいうことなし。軽のテクノロジーを極めたクルマであることは確か。とにかく顔をなんとかしてください。
■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★☆
オススメ度:★★★☆☆
MJブロンディ|大乗フェラーリ教祖
1962年東京生まれ。慶大卒。編集者を経てフリーライター。愛と幻想と市場経済を核とした自動車読み物のほか、高速道路問題に超絶真摯に取り組む。『聖典版 そのフェラーリください!』等著書多数。