ダイムラークライスラー日本は、メルセデスベンツ『Eクラスのマイナーチェンジを機に、日本市場にディーゼルエンジン搭載モデルを投入した。ディーゼル車の排ガス規制である新短期規制、および大都市の大気汚染を防止するためのNOx・PM法に適合した乗用ディーゼル車を正規モデルとして販売するのは日本初。
新たにラインナップされたのは3.0リットルV6DOHCターボの「E320CDI」。ドイツ本国ではEクラスには2.0リットル直4ターボ(136ps@3800rpm、34.7kgm@2000rpm)から4.0リットルV8ターボ(314ps@3600rpm、74.5kgm@2200rpm)まで5種類のディーゼルがラインナップされているが、E320CDIのエンジンは上から2番目の強力版だ。
スペックは最高出力211ps@4000rpm、最大トルク55.1kgm@1600−2400rpm。補器類の関係で最高出力はEU仕様より13ps落ちとなっているが、動力性能に大きな違いは出ないものと思われる。ちなみにEU仕様の動力性能は最高速度250km/h、0-100km/h加速6.8秒と、かなりの俊足ぶりである。
税込み価格はセダンが840万円、ステーションワゴンが877万8000円と、3.0リットルガソリンの「E300アバンギャルドS」より格段に高価だ。が、動力性能をみると、発進加速や中低速域での中間加速はさらに上位に位置する3.5リットルの「E350アバンギャルドS」をしのぐ部分もある。「(3リットルガソリンに比べて)2クラス上の性能」(ダイムラークライスラー日本・鈴木博之氏)というプレゼンスで、日本へのディーゼルモデルの売り込みを図っていく構えだ。