【D視点】ジャガー XK 新型…次はどうなる?

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 グローバルスタンダードが目標か

ジャガー&ローバージャパンが10年ぶりに新型『XK』を日本発表した。車型は従来型XKと同様クーペとコンバーチブルの2タイプで発売は7月1日。

新型のボディサイズは全長4790mm×全幅2070mm(ミラー含む)×全高1320mm(コンバーチブルは1330mm)と、従来型とほとんど変わらない。10年の歳月が人々の欲望を膨らませるなか、時代に逆らったようなボディ数値設定がニューXKのコンセプト「アドバンスド・ライトウェイト・クーペ」を端的に表している。

『Eタイプ』を思わせるフロントグリルを始めとしたパーツ類は、アメリカ人の好みを反映させたような小変更に止め、エッジを利かせたコークボトルラインで機敏な走りを表現している。全体のイメージとして、従来型からコンセプトの大きな変化は感じられない。

クラス最軽量のアルミモノコックボディと、FZ製6速オートマチックトランスミッションを組み込んだ304馬力のノーマルアスピレーション4.2リットルエンジンは、エクステリアデザインを裏切らないドライブフィールを予感させる。加えて、歩行者保護のデプロイアブル・ボンネット・システムといった生産車では世界初のテクノロジーを採用するなど、実はブランド踏襲だけのモデルチェンジではない。

だが、歴代XKスポーツカーのデザインアーキテクチャーを細部に取り入れながら革新的で躍動感をうたったデザインは、良いことずくめでもない。

リアオーバーハングの短縮とハイデッキ化は、ジャガーの美点であった水滴型のエレガントなフォルムを崩し始めている。また、センターコンソールタイプに変更されたメータ周りのデザインも然りだ。グローバルな傾向にそってジャガーの美点を薄味にしたことが、ブランドイメージに対しボディブローのように徐々に利いてくるようで気になる。

D視点:デザインの視点
筆者:松井孝晏(まつい・たかやす)---東京造形大学教授、デザインジャーナリスト。元日産のデザイナーで、社会現象となった『Be-1』をプロデュースした。

《松井孝晏》

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