【神尾寿のアンプラグド特別編】ドコモ「ケータイ商用車テレマティクス」を試した

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運行管理情報をケータイで収集

FOMA M1000運行管理システムの基本サービスはシンプルだ。ドライバーがクルマに乗り込んだ時にM1000上のソフトウェアで「運行開始」をタッチ、その後、「積込」や「荷卸」、「休憩」など作業の要所要所でスクリーン上のボタンを押す。この間、M1000にはGPSunitからの位置情報と移動履歴が記録されている。1日の作業が終わったら「運行終了」を選べば、その日の運行状況が自動的に集計されて、会社のサーバーに送信される。

「1日分の作業内容はまとめて送信されて、『日報』という形で会社側に保存されます。ここにはその日の走行データすべてが記録されており、安全運転評価なども行えます。従来のデジタルタコメーターとの違いは、ドライバーの走行記録をICカードなどに保存するのではなく、FOMAの通信機能を使ってダイレクトに送信できる点です。(複数事業所に分かれている場合なども)一元的にデータを管理することができます」(大矢氏)

実際に使用してみると、携帯電話やIT機器の操作に不慣れなドライバーでも使えるようにシンプルなUI(ユーザーインターフェイス)の実現が図られていることがわかる。M1000のタッチスクリーンを使い、画面上のボタンを押すだけ。選択できるボタンは青や赤など判別しやすい色で表示されており、選択できないボタンは灰色になる。一般的な携帯電話のUIを使い回すのではなく、業務効率が最優先される「現場」で必要な操作性をきちんと実現している。

1日分のデータ容量は8時間の運用で約50KB。M1000ではドコモのパケット料金定額制は使えないが、パケット料金割引の「パケットパック」を利用することでデータ通信料金を安く抑えることができる。

各車両から収集した運行データは、センター側で「運行実績管理」情報として自動的に編集される。ここでは車両別の走行グラフや警告データ一覧、乗務員別の業務実績や、給油情報を元にした燃費・Co2排出量の概算データなどが把握できる仕組みだ。省燃費支援は各車両の実績に基づいてドライバーに省燃費運転を促すもので、「実績値で約10%の燃費向上が見込める」(大矢氏)とのこと。

「今回のシステムは『運行管理』にフォーカスしていますが、(車載端末として使用する)M1000はパソコンのように後から機能追加できるのが特徴です。また(第三世代携帯電話の)FOMAですから、高速データ通信機能が最初から使えます。将来的には、運行管理だけでなく、物流のソリューションパッケージなどを組み合わせていける拡張性も(他の専用機器を使う商用車向けシステムに対する)強みだと考えています」(大矢氏)

《神尾寿》

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