新型VW『パサート』の価格は最もベーシックなグレードの「2.0」で319万円。同様に『ジェッタ』のベーシックグレードの「2.0」は289万円。その差は30万円だ。さらに、DSGの有無など装備が全く異なるもののターボエンジン搭載の「2.0T」同士ではその差はわずか6万円。
さらに、両車の間ではボディサイズが違うものの、先代からボディを大きくしたジェッタと、反対にスポーティにするため小さく見せるボディデザインとした新型パサートとでは、見た目も差は少ない。もちろんフォルクスワーゲン共通のデザインアイデンティティだ。自社競合はしないのだろうか。
フォルクスワーゲングループジャパン広報部長の丸田靖生氏によれば、車格の違いにより、そのようなことないとしている。また、販売比率の面でも、先代パサートの場合はV6エンジン搭載車の販売比率が4割と高く、実際には車格と価格の差は開いているのだという。
ただ、競合するクルマとして、BMW『3シリーズ』や、メルセデスベンツ『Cクラス』、ボルボ『S40』などが挙げられる。この点では“上級をねらっている”ジェッタと共通する部分もあり、フォルクスワーゲン同士で迷うお客が出てくる可能性もあるだろう。