プジョーの新型ベーシックカー『1007』のデザインは、同社の上級モデル『407』などと同様、イタリアのカロッツェリア、ピニンファリーナとのコラボレーションによるものだ。
「マルチパーパスビークルでありながら、セダンのダイナミズムを併せ持つ」「電動スライドドアを装備する」というコンセプトに従い、ピニンファリーナが全体的なシルエットと「アローライクフォルム(矢のようなフォルム)」と称するサイドビューをデザイン。その基本スタイリングをベースに、プジョーデザインセンターがフロント、リア、インテリアをデザインしたという。
1007はBセグメント(欧州市場での区分け。全長3.5−3.85mの乗用車)モデルとしては全高がかなり高く(1630mm)、サイドウインドウのグラスエリアも非常に広い。このようなディメンションのモデルは、全体的に前のめりに見えるデザインになりがちだ。
ピニンファリーナとプジョーのデザインチームはリアハッチに強いキャラクターラインを入れたり、リアドアに大型の曲面ガラスを採用するなど、さまざまな工夫によってその問題を回避している。デザイン的に躍動感を出しにくいハイルーフ、ショートボディというパッケージでありながら、前進感が強く、均整の取れたフォルムを実現していることは、1007の大きな魅力の一つとなっている。