「F1はまさにエベレストのような存在」と言う亜久里代表。そこに「チームを買ったりするのではなく、イチから組み立てて参戦する」のは相当な難事だ。「純日本を意識して、日本のスポンサーのみなさんの協力とともに、がんばっていきたいと思う」。
すでに英国の実戦部隊は動き出しているとのことだが、「初年度は100人規模のチーム体制をめざす方向で動いているし、動いてきた」と言う亜久里代表。永年の夢であったF1チーム立ち上げだが、今回の具体的な動きは「今年2月ころからスタートし、9月ころにある程度まとまった」。
なぜ、この時期のチーム立ち上げ実現となったのか、という報道陣からの問いには、「自分がF1ドライバーになったときもそうだったけど、いろんなベクトルや波がそういう方向に向いた、ということだと思う」と答えている。
新チームの通常の呼び名は、スーパーアグリ・ホンダ、もしくはアグリ・ホンダというかたちになるのではなかろうか。カーナンバーは22と23になることが予想されるが、現在、F1の世界ではマクラーレン系の“12番目のチーム”の参戦も噂に挙がっており、それとの前後関係次第で24と25になる可能性もあるだろう(12番目のチームについても、11月15日のエントリー締め切りまでには、ある程度、はっきりするはずだ)。
また、亜久里代表は現在の活動=スーパーGT、アメリカIRL、ARTA(オートバックス・レーシング・チーム・アグリ)など、日米のトップレースや、若手育成活動についても、なんらかのかたちで継続をしたい意向であり、「世界に、これだけ欲張りな男はいないかもしれないけど、若いドライバーたちが活躍できるフィールドを継続してつくっていきたい。もちろん、ひとりではできないと思いますが」とコメントしている。