新型フォード『フォーカス』のプロモーションは独創的だ。ブランドイメージを再構築するため、『Forcustyle』(フォーカスタイル)と銘打ったウェブとフリーペーパーのメディアミックスにより、ユーザーに「フォーカスとは何か」という命題を訴えかけるという。メディア名の由来はもちろん「Focus」と「style」の合成による造語だ。
日本ではスターティングプライスが220万円からと、決して安いとは言えないフォーカスだが、その本質はまさに“実用車”。「Focustyle」は、その“実用車”をお洒落に乗りこなすにはセンスが要求されるのだということを、さりげなく訴求している。
フリーペーパー版の第1弾「vol.00」号を見ると、「カジュアルこそが次代の空気」「モダンの意味をもう一度再発見」といった、90年代に一世を風靡したサブカルチャーを思わせるキャッチフレーズが散りばめられている。
掲載されているのはアップルコンピュータ、オドゥマ・ピゲの腕時計(特徴的なリュネールやクロノではないシンプルなもの)、アディダスのスーツなど、質の高さとカジュアルを併せ持つツール。フォーカスがハイセンスなカジュアルを目指していることを主張している。
TSUTAYA、大手喫茶チェーンなどに置かれるこのフリーペーパー。プロデュースの主体となったのは新潮社の自動車雑誌『ENGINE』の創刊メンバー。クルマとファッションとをミックスさせた演出は、確かに両者似てる!? ウェブ版のURLは http://www.focustyle.jp/ だ。