3列シートといっても、いつも全席乗るわけじゃない。たまに使えば「元を取った」気になれる。それより普段のセダン/ワゴン的な使い勝手が大切だ。そこを徹底したのが新型プレマシーで、はっきりいって「4人乗りノッポ系ワゴン」がその正体。
もちろん追加の3列目も旧型より広いが。なぜ2列5人でなく4人乗りかというと、ちゃんと左右セパレートになっていて、必要なときだけクッションを出して中央にも座れるから。ここはベビーシートのための指定席かも。また2列目がセパレートなので、その間を通って3列目に行ける便利さもある。もはや煮詰まった感じもあるミニバン界、これからはこういう小技がポイントになりそうだ。
小技といえばスライドドアの開閉も、ちょっとした工夫で軽くするなど、とてもよく考えてある(電動もあり)。
走行感覚は柔らかすぎず硬すぎず、ちょうどいいところ。ちょっとぐらい飛ばしても重心の高さを感じさせない完成度はある。
■5つ星評価
パッケージング:★★★★☆
インテリア/居住性:★★★★☆
パワーソース:★★★☆☆
フットワーク:★★★☆☆
オススメ度:★★★★☆
熊倉重春| モータージャーナリスト
東京・焼け野原の戦後第一期生。25年間クルマ雑誌に勤めて何でもやったので、フリーのジャーナリストになった今でも何でもやる。いや、クルマのことなら何でも首を突っ込みたがる。今最大の関心事はエネルギー問題。