プジョー『407』(5月12日日本発表、6月11日発売)が最大のウリとしているポイントのひとつは、イタリアのデザインスタジオ、ピニンファリーナとプジョーデザインセンターのコラボレーションによる流麗なボディデザインだろう。
BMW『3シリーズ』、アウディ『A4』をはじめ、ミディアムハイのライバルと比較しても、そのスタイリングはきわめて独自性の強いものだ。
旧型『406』に比べ、フロントオーバーハングは100mmも延長され、リアオーバーハングは反対に40mm詰められ、4ドアセダンでありながらミッドシップクーペ的なデザイン上のエッセンスが加味されている。旧来のFF的、FR的フォルムといった括りから外れた、新味に満ちたデザインである。
ちなみにフロントオーバーハングが伸びた最大の原因は、クラッシャブルゾーンの拡大。緩衝材が従来の1本から実質3本に増やされているが、それ以外の重量物は置かれておらず、回頭性に影響はないという。ミッドシップ的なフォルムは、クラッシャブルゾーンを効果的にデザイン処理した結果でもある。