日野自動車が発表した2005年3月期連結決算は、売上高が前年同期比7.5%増の11301億円で過去最高となったものの、営業利益は円高ドル安による為替差損や原材料の高騰、設備投資の増加などで、同14.0%減の383億円と減益となった。
期中の新車販売は、国内の大型トラックが全需が同10.4%減の中で、同3.9%増の1万6058台となった。シェアは4.5ポイント上がって32.5%となり過去最高となった。中型トラックは同12.4%減の1万5938台で、シェアは31.8%と、29年ぶりに30%を突破した。
小型トラックも同5.2%増の1万5464台で、過去最高。トヨタ自動車にOEM供給している小型トラックを加えた、トヨタグループでのシェアは27.1%で、2位の三菱ふそうに0.1ポイント差に迫っている。
海外販売はパキスタンを除いて全地域で好調で、同25.3%増の4万4818台となり、過去最高だった。トヨタからの受託生産車も同11.4%増の24万8012台と増えた。
国内販売、海外販売ともに好調で、売上高は伸びたものの、為替差損や設備投資がかさみ減益となった。経常利益は同10.8%減の398億円で、最終利益は、固定資産の減損会計を1年前倒しで導入したため、同48.1%減の177億円と半減した。
今期の見通しは、売上高が1兆1700億円、経常利益403億円、当期純利益275億円の見通し。