FIA世界ラリー選手権(WRC)に参戦しているフォード・チームを運営しているM-スポーツは、新しいチーフ・デザイナーにサイモン・カリアー氏を指名したと発表した。
2002年からM-スポーツに在籍するカリアー氏は、来シーズンから同選手権で使用する新型「フォーカスRS WRC」のデザインを担当する。
カリアー氏は41歳。1990年のローラ・カーズ在籍時に、1990年ルマン24時間耐久レースでポールポジションを獲得した日産のグループCスポーツカーのエアロダイナミクスの開発に携わったのを皮切りに、1992年には、チームロータスでF1チームの風洞実験に参加、その3年後にはフォードにスカウトされ、ドイツ、バイエルンで新型「モンデオ・スーパーツーリングカー」のデザインを手がけた経験を持つ。
フォードとは、2000年にフォードのツーリングカー・プログラムに参加してイギリス選手権でチャンピオンとなったモンデオのボディ・ストラクチャーのデザインを手がけたほか、2002年にはシニア・デザイナーとしてM-スポーツに入った。現在はBP-フォード・ワールド・ラリー・チームのフォーカスRS WRCのプロジェクトに加わっている。
カリアー氏は今後も引き続き、M-スポーツのテクニカル・ディレクター、クリスチャン・ロリオー氏の指示の下で活動する。
カリアー氏は「新型フォーカスRS WRCのデザインをするという非常にエキサイティングな時期にプロジェクトを率いることが出来るということをとても誇りに思う。我々のチームは必ずフォードをWRCのワールドタイトルに導くことができると信じている」としている。