アウディ『A4』にはSラインというパッケージオプションが用意されている。SラインはA4だけではなく、『A3スポーツバック』などにも用意され、以前はカタログモデルとしてラインナップされていた。
新型A4ではSラインパッケージをチョイスすると、20mmも車高が下がるスポーツサスペンションや、9本スポークの17インチアルミホイール&235/45R17タイヤが装備される。
装備面では専用のエアロバンパーや本革とクロスのコンビシート、マットアルミニウムパネルなど、内外装にスポーティなアイテムが追加される。そしてもっとも魅力的な追加装備が、パドルシフトだ。
ステアリング裏側の右にはアップシフト、左にはダウンシフト用のパドルが追加され、6速ティプトロニックの変速や、2リッターFF車のCVTの7速制御をコントロールすることができる。
今回試乗した2.0TFSIクワトロにもSラインパッケージが装着されていたため、これらのアイテムを試すことができた。とくによかったのが、やはりパドルシフト。Dレンジで走行中も、ダウンシフトのパドルを引くことで素早くシフトダウンすることができるので便利。レスポンスよく反応してくれる、ティプトロニックのメリットを最大限に生かすことができる。
ローダウンされたサスペンションも硬さは増しているが、乗り心地を犠牲にするほどではない。その上でロールが抑えられ、ステアリングを切った瞬間に機敏な反応を見せてくれる。
2.0TFSIクワトロのSラインパッケージは48万円のプラスとなるが、内外装の装備の充実度やサスペンション、ホイール、パドルシフトなどの走行面の向上を考えると、それほど高い気はしない。よりスポーティなA4に乗りたければ、Sラインパッケージをチョイスしたい。(つづく)