ヨーロッパでVW『ゴルフ』より売れているモデルながら、日本でのブランドイメージは薄い。乗ると決して悪いクルマじゃないのだが、ゴルフのような過剰品質感なく、いい意味でも悪い意味でも日本車風。おそらく日本のユーザーからすると、せっかく高いクルマを買うのだから個性的なほうがいいということなんだろう。
例えばエンジン。アストラのベーシックモデルである1.8リッターはこれといった特徴のないユニットで、しかも4速AT。高回転までまったくストレスなく回るエンジンに6速ATを組み合わせているゴルフと違う。
ブレーキだってキッチリ利くが、ブレーキを踏むこと自体楽しくなるような効き味のゴルフに届かず。
逆に「ブレッド&バター」のような質実剛健の輸入車を望むならベストチョイスかもしれない。2リッターターボのマニュアルモデルはひさびさのホットハッチ。ただ間もなくゴルフの『GTI』も出てくる。買うなら両方試乗してからどうぞ。
■5つ星評価
パッケージング:★★★★☆
インテリア/居住性:★★★☆☆
パワーソース:★★★☆☆
フットワーク:★★★★☆
オススメ度:★★★☆☆
国沢光宏| 自動車評論家
学生時代から執筆活動を開始。現在、CARトップ、ベストカーなどに寄稿する一方、AM/FM局でのパーソナリティ、WRC解説も行う。クルマ選びからドライビングテクニック、業界ニュースなど、広く深くが取材目標。