366.5万円の“120i”という2リッター4気筒エンジン搭載車しか試乗していないのだけれど、同じ排気量のVW『ゴルフGT』(299.25万円)と比べ、すべての点でモノ足りない感じ。
もっとも気になったのが乗り心地だ。BMWといえば世界中の自動車メーカーの開発目標となるくらい、乗り心地とハンドリングのバランスを高い次元で取ることを得意としているメーカー。なのに『1シリーズ』についていえば、路面のシワを拾ってしまっている感じ。少し荒れた道だと細かいバイブレーションを伝えてくる。おそらくサイドウォールの硬いランフラットタイヤから来るものだと思う。これさえほかのBMWと同等になれば、ググッと魅力が増す。
ただ個人的にはBMWって3シリーズから上のモデルだと考える。なぜか120iのハンドルを握っていても満足感がありません。288.8万円の1.6リッターモデル“116i”に試乗してから、1シリーズの評価を決めたい。
■5つ星評価
パッケージング:★★☆☆☆
インテリア/居住性:★★★☆☆
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★☆
オススメ度:★★☆☆☆
国沢光宏| 自動車評論家
学生時代から執筆活動を開始。現在、CARトップ、ベストカーなどに寄稿する一方、AM/FM局でのパーソナリティ、WRC解説も行う。クルマ選びからドライビングテクニック、業界ニュースなど、広く深くが取材目標。