BMW『1シリーズ』(21日発表)には、3種類のガソリンエンジンが用意されている。いずれも軽合金製ブロックを持つ、BMWの最新エンジンだ。
ハイエンドモデルの「120i」に搭載されるのは、「L46B20B」型2.0リットル直4DOHC16バルブ。
吸排気双方のカムスプロケットに連続可変バルブタイミングを組み込んだ「ダブルVANOS」、さらにアクセルコントロールをスロットルバルブではなく、インテークバルブのリフト量の調節で行うバルブトロニック、共鳴吸気システムなど、BMWが培ってきた効率向上技術が投入されている。
エキゾーストマニフォールドも4-2-1方式と、スポーツ性を重視したものだ。公称スペックは110kW=150PS/6200rpm、200Nm=20.4kgm/3600rpm(EEC)。リッター比出力は55kW。このパワーユニットは120iに、最高速度213km/h、0-100km加速9.2秒という、2.0リットルのATモデルとしては第一級の性能を与えている。
ミドルレンジの「118i」に搭載されるのは、「L46B18」型2.0リットル直4DOHC16バルブ。現時点では日本仕様のみに搭載される。
基本的には120 iと同じユニットで、ダブルVANOS、バルブトロニックを装備する。主な違いは吸排気カムが低速回転向きにセッティングされていること、エンジンコントロールユニットも低中速トルク重視のプログラムが与えられていること、共鳴吸気システムを持たないことなど。エキゾーストマニフォールドも普及型の4-1方式だ。
公称スペックは95kW=129PS/5750rpm、180Nm=18.4kgm/3250rpm。動力性能は公表されていない。
ベーシックグレードの「160i」には、「N45B16」型1.6リットル直4DOHCが搭載される。バルブトロニックは未搭載だが、ダブルVANOSを装備し、リッター比出力は120iとほぼ同等の53.2kWである。
公称スペックは85kW=115PS/6000rpm、150Nm=15.3kgm/4300rpm。EUではATがオプション設定されていないため、5MTの動力性能を参考に記すと、最高速度200km/h、0-100km/h加速は10.8秒となっている。AT仕様では最高速度でマイナス5km/h程度、加速性能で0.5−1秒程度のビハインドになるものと予想される。
3グレードともプレミアムガソリン仕様となっているが、EU仕様の120i、116iについては対応オクタン価が91−98RONとなっており、レギュラー対応だ。日本でもガソリンの低硫黄化が進んでいるため、レギュラーガソリンが使用できる公算が大きい。