トヨタから26日に発表された新型コンパクトカーの『ポルテ』。価格表には1.3リットルエンジンに2グレード、1.5リットルの1グレードの合計3モデルしか書かれていない。通常はここに4WD車の価格が並記されるのだが……。
ポルテにはFF車の設定しかないのだ。ほとんどのファミリカーで4WDをラインナップしてきたトヨタ車のなかで、ポルテに4WD車がないのはなぜか。
チーフエンジニアの杵築邦昌氏は「ポルテの場合はフロア地上高300ミリという、超低床のフラットなフロアを実現しているため、床下にプロペラシャフトを設けるスペースがなく、FF車だけのラインナップになっています」
「もちろん4WD車のニーズがあることは分かっておりますが、リビング感覚のフラットフロアというコンセプトにこだわり開発を進めてきたために、FF専用車という結論に達しました。ユーザーの方にもその点は理解していただけると思っています。今のところ4WDの追加も考えていません」とコメント。
確かにこれだけ床が低いと、後輪に動力を伝えるプロペラシャフトを通すことは不可能だろう。4WD車が充実しているトヨタのラインナップの中では、異例のクルマといえる。それだけ空間のコンセプトにこだわりがあったに違いない。