走行性能と快適性の両立を図るべく、ホンダ『エリシオン』(13日発表)には高度な構造設計によるボディが与えられている。
前後に大断面のフロアフレームを縦貫配置。ピラーの断面、配置の最適化、フロアやルーフのラダー構造によって剛性を高めたほか、大型ミニバンの弱点になりやすいテールゲート周りを徹底的に補強し、動的剛性の向上も図られている。
ボディ設計で見逃せないのは、エリシオンの開発にあたって最も重要視された項目の一つである、圧倒的な静粛性を実現するための工夫が、随所に施されているということだ。
ボディ外面は風切り音の原因となる空気の乱流が起こりにくいよう、徹底的にフラッシュサーフェイス化。前後アンダースポイラー、エンジンアンダーカバー、空力ドアミラー、インナーフェンダーストレイキ、さらにはワイパーに風が当たらないボンネットフード形状などにより、突起部やボディ下面の風切り音を低減するとともに、空力特性も改善されている。
ほか、エンジンマウント、防振サブフレームの設計に当たっては、振動入力を極力低減。また室内へのノイズの侵入経路を分析し、防音材を効果的に配置することで、大幅な重量増を来すことなく静粛性を向上させている。