さすがにアウトバーンがお膝元のドイツメーカーだけに『A8』の高速域での走りには感動する。ハンドリングはメルセデス『S』に比べればアジリティ(俊敏性)が高い。ジャガー『XJ』に比べたらハード系のサスペンションだ。
クワトロ(フルタイムAWD)システムが持つスタビリティとアジリティが両立されたバランスがA8の魅力だ。コーナリング中のダイレクト感がこのクラスとしては、はっきりとドライバーに伝わる。欧州でSクラスより売れているのも納得できる。
ただ、オプションの19インチホイールはいただけない。19インチを履きこなすにはヤワな部分がある。
■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★☆
パワーソース:★★★★☆
フットワーク:★★★★☆
オススメ度:★★★★★
松田秀士|モータージャーナリスト
GTでフェラーリを駆る現役レーサー。INDY500やルマンなど海外レースにも積極的にチャレンジする。すでに49歳が目前という年齢ながら、まだまだ走る。モータージャーナリスト活動にも積極的。日本カーオブザイヤー選考委員。