ランドローバーのエントリーセグメントとして、SUV熱に沸くアメリカで人気を博した『ディスカバリー』の事実上の後継モデルが『LR3』だ。
北米を除く世界市場向けには『ディスカバリー3』としてネーミングは継承されるのだが、北米市場ではオフロード色が強すぎるとして05年モデルからは、「Land Rover」の頭文字と「3代目」を表す数字の3とを組み合わせたネームに変更された。
近年の北米SUVトレンドを受け、よりオンロード性能を重視したパッケージングになっている。ルックスは、ランドローバーのフラッグシップ、『レンジローバー』のイメージを色濃く打ち出した直線的なデザインだ。
随所に街乗りSUVとしてユーザーフレンドリーな試みがみられるが、なかでも上下2分割に開くタイプのテールゲートは秀逸。
上下ゲートとも電動でラッチが開くので、操作は軽々。ゲートの分かれ目は左側が高く、右側が低くなっており、ゲート自身の重量配分を保ちつつ、下側のゲートを開かずに右側から簡単に荷物の出し入れができる。ドアポケットなどの収納スペースも拡大されている。
注目すべき装備は、先のデトロイトショーで発表されたコンセプトカー『レンジストーマー』にも採用された「テレイン・レスポンス」という4WDシステムだ。
センターコンソール上のロータリースイッチで、あらかじめセッティングされた5つの走行パターンから最適なものをセレクトするだけで、車高、エンジントルクレスポンス、ダウンヒルコントロール、トラクションコントロール、トランスミッションの電子制御が走行パターンに最適なモードに切り替わる画期的なシステムだ。
エンジンはジャガー製の4.4リットルV8エンジンを搭載。