フィアットのコンパクトミニバン『イデア』をベースにしたMPV/SUVクロスオーバー・ショーカーが『チンクエテーレ』だ。SUVの外観と、MPVのフレキシブルな室内との融合だ。
車名は、地中海沿岸のリゾート。海と空に挟まれた自然いっぱいの土地だ。「相反する要素を融合させることは可能だ。それだけでなく、想いもかけない調和のとれた美しさをもたらすこともある。この場所は我々にそう教えてくれる」とフィアット。
チンクエテーレも、あるときは欧州の都市の狭いストリートを走り抜け、あるときは人跡未踏のフロンティアを走るようなクルマだ。仕事に、癒しに、レジャーに、多目的に使え、そしていずれにも妥協することのないクルマだという。
融合はしばしば妥協の産物になるが、そうではないといいたいのだろう。ルノーが『セニックRX4』で切り開いた方向性の、さらにコンパクトなクラスの可能性を探る。