クルマを電車線路内に乗り捨て

自動車 社会 社会

20日未明、東京都大田区内の東急池上線の線路上にクルマが止まっているのを始発電車の運転士が発見した。運転士は急ブレーキを掛けたが間に合わず、電車と衝突したクルマは大破した。

このクルマには運転者が乗っておらず、現場に乗り捨てられたものと判断された。警察では盗難車の可能性もあるとして調べを進めている。

警視庁・池上署の調べによると、事故が起きたのは20日の午前5時5分ごろ。東京都大田区池上7丁目付近の東急池上線・千鳥町−池上駅間の線路上にクルマが止まっているのを雪が谷大塚駅発蒲田行きの下り始発電車の運転士が発見した。

運転士はすぐに緊急停止の措置を取ったが、電車は下り坂を降りている最中で急ブレーキが効かず、そのまま激突した。

クルマは近くの踏切から線路内に誤進入したものとみられ、上下線の間に停止していた。千鳥町を出発した電車は国道1号線をオーバーパスする築堤を登り、その後は池上駅に向かって下り坂を降りる。このため、線路上に止まっているクルマは死角となって直前まで視認できず、ブレーキのタイミングも遅れてしまったようだ。

クルマは減速が間に合わなかった電車と激突して大破したが、運転者は乗っておらず、現場に放置されたものとわかった。

警察では往来危険容疑でクルマの所有者から事情を聞く方針だが、20日午後の段階でも連絡が取れていない。このため、警察では所有者自身が線路に誤進入させたのか、事故に遭ったクルマを盗難した何者かが誤進入したのかが判断できていないという。

クルマの撤去作業にも手間取り、結果として雪が谷大塚−蒲田駅間で午前8時までの上下49本の電車が運休し、通勤・通学客約1万1000人の足に影響が出たとしている。

《石田真一》

【注目の記事】[PR]

編集部おすすめのニュース

教えて!はじめてEV

特集