前回の東京モーターショーでその姿を現した『オロチ』が“脱皮”した。日本の保安基準に適合させるために作られた、ロードバージョンの1号車だ。ミツオカデザインが新しい時代へとシフトし始める。
開発部の青木孝憲デザイナーに話を聞いた。「前回の彫刻のようなイメージから100%違う、保安基準を満たしたクルマへと生まれ変わりました。どこが違うと聞かれたら、全身が違うと言えますね。多くの制約の中で、前よりもカッコよく仕上げました」
蛇のように獲物を見据えたさまをイメージさせるフェイスやグラマラスな肉体を想起させるボディ。何故蛇なのだろうかとたずねると、「僕自身蛇が好きなんですよ。こういうのを身につけるのも」と言って蛇をモチーフにしたブレスレットを見せてくれた。
「オロチはフェラーリやランボルギーニのような健康的なアスリートとは違います。そういったクルマが太刀打ちできないほど不良っぽいスーパーカーです。素直にカッコいいと感動できるインスピレーションをカタチにしました」と熱く語った。
インテリアは今回が初披露となる。やはり蛇のうねりを表現した淫美かつシンプルなデザインだそうだ。和製スーパーカーがついにその全貌を現した。