『レスポンス』では1999年秋、旧名称の『オートアスキー』としてスタートした直後に開催された東京ショーからデジタルカメラをフルに活用している。レスポンスの歴史、それはデジタルカメラの進化の歴史そのものともいえる。
デジタルカメラは一般にも普及し、今でこそ珍しい存在ではなくなった。4年前は撮りたての画像を現場からWebサイトにアップする媒体なんて他には存在せず、ましてや記者とカメラマンが1台ずつデジカメを持ち、取材に走り回るというのは非常に注目を集めた。ただし、デジカメ自体が未知のアイテムだったために試行錯誤の連続。持たないバッテリーや、人工光源下でのカラーバランス崩れなど、予期しない事態にも泣かされた。
レスポンスとして新たなスタートを切った今年のショーでは「最新のデジカメを使いたい」という考えから、キヤノンから『EOS Kiss デジタル』の提供を受けた。実売14万円程度という、デジタル一眼レフとしては最も購入しやすい価格でも話題になった最新鋭機。
デジカメで見たままの色を再現させるというのは意外に難しい作業なのだが、EOS Kiss デジタルは特別な補正を実行することなく、普通にシャッターを押すだけで見事なまでに会場の光景を切り取ってくれる。誰が使っても差が生じにくいという点も秀逸だ。EF-Sレンズ(18-55mm F3.5-5.6)はまるでオモチャのように軽いが、描写性能は非常に高いというのには驚いた。