床下にコンパクトにレイアウトされたFCシステムによって、“まるごとキャビン”なデザインの『ファインN』。インテリアはエンジンがないおかげでインパネレスの新鮮な空間になっている。
東京デザイン部の稲垣典世デザイナーは語る。「まず広々したキャビンを、人を中心に、質量を最小限にデザインしました。いらない部分を抜いていくという感じです。エンジンという機械を隠すダッシュボードが無いので、必要な部分だけをシンプルに作ることが可能になりました」
「そのため室内は空気を感じるエアリーな空間です。シートも薄型に、アームレストは宙に浮いているような表現をしています。カラーもライトな色の中にブルーのライトで開放感を出しました」と続ける。
100年以上のクルマの作り方の歴史を100%見直したというファインN。環境技術によってデザインの自由度も高まったが、その難しさという魅力も高まったようだ。