踏切侵入・列車衝突事故の被害者は運転初心者だった

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大阪府寝屋川市内の京阪電鉄・京阪本線の踏切で19日に発生したクルマと列車の衝突事故について大阪府警は20日、踏切へ強引に侵入して事故を引き起こしたクルマのドライバーが今年6月に免許を取得したばかりだったことを明らかにした。単独で運転を行ったのもこの日が初めてだったという。

この事故は19日の午後4時35分ごろ、寝屋川市田井町付近にある京阪本線の踏切で発生している。30歳の男性が運転する乗用車が遮断機の下りている踏切へ強引に侵入し、通過中の特急電車と衝突して死亡したというもの。

後の調べで男性が衝突したのは電車の先頭車ではなく、8両編成の電車のうち4号車付近だったことがわかった。目撃者の話によると男性のクルマは猛スピードで侵入したわけではなく、比較的ゆっくりとした速度でそのまま踏切内に侵入。通過している電車の側面に突っ込み、その後に対向側の線路へ弾き飛ばされ、回転しながら400mほど進んだものとみられている。

対向側の線路にも約1分後に急行電車が通過する予定だったが、破壊されたクルマが信号ケーブルを切断したため、自動的に赤信号となり、急行はクルマと衝突する前に非常停止している。

現場の踏切には異常侵入時に電車に停止信号を送る障害物検知装置が設置されているが、この装置は遮断機が完全に下りきった後は動作を停止するようになっており、今回の事故では役に立っていなかった。

クルマを運転し、死亡した30歳の男性は今年6月に運転免許を取得したばかりで、しかも単独運転はこの日が初めてだった。このため警察では男性が何らかの操作を誤り、意図しないまま踏切内に侵入してしまった可能性もあるとして、さらに捜査を続けていくとしている。

《石田真一》

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