ホンダは2004年までに『インターナビ・プレミアムクラブ』対応機をほぼ全車種に設定。約30%のライン装着率を目指すとしている。だが、この中に軽自動車は含まれていない。メーカーオプションでインターナビ対応機は設定されないことになっている。
軽自動車にインターナビ対応機を必要としない理由は何なのか。このことをインターナビ推進室の山田清実室長に尋ねると、「それは価格の問題で…」と一言。ホンダが販売する軽自動車の価格帯は『ライフ』で85万円から110万円の間となっている。この車両価格に本体28万円のDVDナビのオプションを設定した場合、車両価格の1/3まで迫ってしまう。それを考慮すれば「そぐわないもの」となってしまうという。
また、仮に設定したとしても「それが年間、どのぐらい売れるのか」ということも重要な問題となる。インターナビ対応機は専用品となるため、インパネ周りの部品もナビ取り付け用の(操作用スイッチ類をつける余地のある)ものを用意する必要がある。「確実に売れるならパーツを用意するが、そうでなければ考慮もしないというシビアな判断が要求されるため」と山田室長は語るが全体のコストを切り詰めることが要求される昨今、年間規模で必要な数が少なければ「ムダ」と判断されてしまうことが、軽自動車への装着を回避するということにつながった。
ホンダのラインナップの中でインターナビ対応機を最も安い価格で味わえるのは『フィット』ということになりそうだが、こちらは装着時期こそ未定だが「確実に売れるでしょうから設定します」とのこと。