『マークIIブリット』のエンジンは、2リットル/2.5リットル/2.5リットル直噴/2.5リットルターボの4種類で、すべて直列6気筒。いずれも基本設計は10年選手となるいささか古いエンジンだ。
衝突安全性やクルマ全体のパッケージング上のデメリットを抱える直列6気筒は、世界的に消えつつある。ライバルとなる『ステージア』をはじめ、日産はすでにV6エンジンへと世代交代を果たしているが、トヨタが直列6気筒を使いつづける理由とは何だろうか。
「これらのエンジンはいずれも改良され、熟成されてきていますので、信頼性や性能はV6に見劣りするものではありません。それに直列6気筒には、V6にない滑らかなフィーリングがあるんです」と語るのは、大橋宏チーフエンジニア。
では、具体的にステージアと比べてどのようなアドバンテージがあるのか。
「比較目的に社で買ったステージアは、ブリットより騒音レベルがふた回りほど大きかったんですよ。じっくり研究したわけではないので、原因がエンジンなのか車体側なのかはわかりませんが。それからV6特有の振動を感じました」とのこと。
FR用エンジンが世代交代するのはいつなのか、という問いに対しては、「FF向けはすでにV6になっており、FR向けのV6を勉強中ですが、いつになるかはわかりません」との回答だった。