デトロイト・オートショーとそれに先立つロサンゼルス・オートショーでは、25台以上のコンセプトや新型モデルが発表される見込みだが、各自動車メーカーによる来年のトレンドのようなものが見えて来た。
まず、テレマティックスの標準化。自動車メーカーにとって、クルマ1台からいかにして利益を出すかが大きな焦点となっている現在、利益幅を伸ばす手段としてのテレマティックスの存在が大きくクローズアップされている。ほとんどすべてのメーカーが、より多くのモデルをテレマティックス搭載の形で販売している。この部分での競走も今後激しくなると予想されている。
次に注目が集まるのが、日本メーカーの進撃。ホンダとトヨタはさらに様々なセグメントでのアメリカ市場でのシェアを増やすべく、様々な新型モデルやコンセプトをもって登場する。ホンダは今までマーケットシェアの少なかった中型SUVの分野に『パイロット』を投入することで『CRV』とアキュラブランドの『MDX』との間をうめる作戦だし、アキュラ『RD-X』コンセプトはスポーティクロスオーバーSUVに分類される。
トヨタが投入するのは新型『カムリ』と新型『カローラ』、2003年型『マトリックス』、『CCX』コンセプト、東京モーターショーで発表された『FXS』。これらはニッチマーケットを含めてアメリカのセグメント別マーケットのほぼすべてを網羅するラインアップだ。
マツダは新型『6』(日本名『アテンザ』)でアッパーミディアムのファミリーセダン市場を狙う。同時に『RX-8』でスポーツカー、『MPV』のV6バージョンでミニバン市場のシェア拡大を計る。
ビッグ3がどのような車を出展するのか、はっきりとは明言していない現在、この日本メーカーの存在がデトロイトの見どころの中心となる可能性も充分だ。