気になるニュース・気になる内幕——今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。
2001年12月14日付
●ホンダ、中国で小型車生産、2003年から個人向け開拓(日経・1面)
●トヨタ、自動車補修部品で上海に供給会社(日経・13面)
●「環境にやさしい究極の車」と絶賛、小泉首相が燃料電池車に試乗(毎日・5面)
●道路公団受注企業、政治献金9千万円、自民など79の団体に(毎日・31面)
●コラム「ひと」カルロス・ゴーンさん、初の自叙伝がベストセラーになった日産社長(朝日・2面)
●中国の対日輸出、セーフガード日本「ぎりぎりの提案」拒まれ、自主規制の実効性が焦点(朝日・10面)
●三菱自動車、日本IBMにIT業務依託(朝日・11面)
●ホンダがオートバイ「エイプ」をリコール(朝日・33面)
●豪トヨタ、生産能力を増強(読売・8面)
●ホンダVSトヨタ、低公害車対決へ、世界最高燃費「シビックハイブリッド」きょう発売(読売・10面)
●マツダも「ハイブリッド」に参入(東京・8面)
ひとくちコメント
昨日、このコーナーで予告したとおり、小泉首相はじめ、鳩山由紀夫・民主党代表、野田毅・保守党党首らが、国会内の庭で燃料電池自動車に試乗した。朝日を除いてきょうの各紙が写真入りで取り上げている。「ぼくはペーパードライバーだから……」と小泉首相は自らハンドルを握らなかったが、トヨタの張富士夫社長、日産のカルロス・ゴーン社長らがドライバー役を務めるという超豪華な組み合わせとなった。
この日は、トヨタの『FCHV-4』(『クルーガーV』ベース)、日産の『エクストラFCV』」、ホンダの『FCX-V3』の3台に相次いで乗り込み、走行感覚を確かめた。「音が靜かで、快適だ。ただ、欠点は、値段が高いことではないか」と乗り心地も価格も“究極のクルマ”に絶賛。「どのくらいの価格で売るつもり……」とハンドルを握る張社長に小泉首相が助手席で語りかけるシーンもあったそうだが、張社長は運転に集中していたのかノーコメント。
呉越同舟の試乗会とはいえ、折から、その前哨戦ともみえるハイブリッドカーで、ホンダが世界最高燃費『シビック・ハイブリッド』を発表するなど「ホンダVSトヨタの低公害車対決」(読売)が本格化する。朝日のコラムに載るほど、今や“ベストセラー作家”のゴーン社長も小泉首相に究極のクルマを熱心にアピールしていたが、この分野でも日産の出遅れは否めない。