マツダのエンジンが一新される。1年間のニューモデル発表休止を経て、今後のマツダ車に搭載される新世代エンジンが、すべてのレンジで揃えられた。
まずは直列4気筒「New I-4」シリーズ。I4とは、直列4気筒を示す英語、Inline 4から名づけられたもの。1.3〜1.6リットルまでをカバーする「New I-4 1.3リットルエンジン」と、1.8〜2.3リットルまでをカバーする「New I-4 2.3リットルエンジン」の2種類で構成される。
両エンジンに共通のコンセプトは、「低速トルクが太く、通常領域でスポーティーなエンジンであること、マツダDNAを体現していること」と、パワートレイン開発本部の猿渡健一郎氏は語る。それを実現させる技術として、チェーン駆動の可変バルブタイミングシステム「S-VT」、前方吸気・後方排気システム、2重管構造のエキマニ、補器類を1本のベルトで駆動するサーペンタイン駆動システム、高剛性アルミブロック、ロングインテーク、タンブル・スワールコントロールバルブなど、最新トレンドをひとつ漏らさず盛り込んだエンジンとなった。
これだけの新技術が投入されているとなると、当然コストは相応にかかる。だが、そこはフォードグループ、スケールメリットで解決する。実はこのエンジン、S-VTを外した状態で、すでにフォードの『モンデオ』に搭載されているのだ。近い将来、フォード-マツダのラインで、世界中でこのエンジンが走ることになるだろう。