気になるニュース・気になる内幕——今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。
2001年8月30日付
●スズキ、川崎重工提携、アジア企業の追撃に危機感、2輪車も再編の可能性(読売・8面)
●横浜税関、密輸の盗難車をコンテナ用X線装置で発見(読売・39面)
●ジャガージャパン、低価格でコンパクトのニューモデル発売(毎日・10面)
●東レ、自動車向け樹脂事業を強化(朝日・13面)
●トヨタ、メキシコに工場、04年稼働へ建設計画中(朝日・13面)
●国土交通省中部運輸局、エムケイの無料タクシー訴訟で控訴せず(東京・26面)
●経済広報センター、ゴーン・日産社長らに企業広報・優秀経営者賞(産経・7面)
●中国、マイカー普及へ新政策、国内メーカー育成狙う(日経・8面)
●米フォード幹部社員、6000人の賞与見送り(日経・9面)
●BMW、旧東独に新工場、1万人の雇用創出(日経・9面)
●マツダ、欧米で販売網強化(日経・11面)
●日経平均1万1000円割れで、大野陽男・カルソニックカンセイ会長ら企業トップの声(日経・11面)
●トヨタと日産、米市場で相次ぎ新型セダン、全面改良で攻勢拍車(日経・13面)
ひとくちコメント
マツダが欧米市場の販売網を強化すると、きょうの日経が報じている。マーク・フィルズ社長が29日都内で会見し、発表したというが、何故か他紙には掲載されていない。
この日は懇談会的な意味合いの記者会見のようにも見受けられるが、広島に本拠を置くマツダのトップが在京のマスコミと接する機会もそう多くない。しかも、公私混同を嫌うフィルズ社長は、東京での“アフター5”はプライベイトタイムを優先することでも知られている。
だが、企業トップも担当記者も多忙な時間を割き、せっかく会見に臨んだものの“ニュース価値”なしと判断したのは当てが外れたとしか思えない。確かに、日経の記事を読んでも、気になる国内の話題は「宇品第2工場の閉鎖は9月14日」と明言した以外は、まったく触れられていない。
輸出台数の多いマツダが欧米市場をさらに強化したいとすることもよく分かる。しかし、苦戦する国内販売のテコ入れをどうするのか見えてこない。期間限定付きの派遣社長に残された時間は少ないはずなのだが……。