気になるニュース・気になる内幕——今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。
2001年8月23日付
●マツダ、同僚や部下からも採点される「360度人事評価」全幹部1500人対象に導入(読売・11面)
●欧州トヨタ、仏製「ヤリス」全車点検、ボルト緩む不具合(朝日・2面)
●イタリア・フィアット社が電力事業に進出(朝日・8面)
●新社長・コラム、蛇川忠暉社長「トヨタ式で原価低減」(朝日・9面)
●富士重工+GM提携第一弾、7人乗りワゴン「トラヴィック」発売(産経・8面)
●GMアジア社長に聞く「アジア各地で協力検討」(産経・8面)
●東京モーターショーに障害者を事前招待(産経・8面)
●トヨタ系・アイシンAW、フォードにハイブリッド車向け部品供給(日経・11面)
●GM、自工会加入申請年内にも(日経・11面)
●フォード・ジャパン、新タイプの「エクスプローラー」発売、安全性も向上(日経・31面)
ひとくちコメント
トヨタ自動車が今年からフランスで現地生産を始めた小型乗用車『ヤリス』(日本名『ヴィッツ』)全車種を対象に、欧州でリコール(無料の回収・点検)を実施していたことが明らかになった。きょうの朝日などが報じている。
「リアアクスルハブ」と呼ばれる後輪部分のボルトが緩むトラブルが報告されたためで、これまで欧州数カ国で販売した約1万3000台を無料点検に入ったという。欧州トヨタによると、7月初め、フランス国内の女性ユーザーから「後輪がおかしい」というクレーム情報が入り、調べたところ、ボルトが緩んでおり、生産・出荷時に充分締めつけなかったミスと分かった。
現段階では故障や事故の報告はないものの、ボルトが緩んだまま運転を続ければ部品が破損し、重大事故につながりかねない。フランス工場は今年1月末に稼働したが、現地生産のヤリスは苦戦する欧州市場で巻き返しをはかるための重要な戦略車。新工場をたち上げたばかりとはいえ、徹底した品質管理を誇りとするトヨタだけに、今回の点検ミスでブランドイメージが傷つく恐れがあることは否定できない。