去る12日、トヨタは『プリウス』や『エスティマ・ハイブリッド』とはまた別のハイブリッドシステムを発表している。
「THS-M」(トヨタマイルドハイブリッドシステム)と呼ばれるこのシステムは、通常のバッテリーと同じ鉛電池を使用し、補機類を駆動するベルトに小型モーターを連結した簡素な構造。
発進時はモーターで駆動し、同時にエンジンを始動する。通常走行ではエンジンで駆動する。回生ブレーキも採用されており、燃費は約15%向上するとのことだ。
プリウスやエスティマ・ハイブリッドでは、高価なニッケル水素バッテリーやインバーターを使用しており、またシステム自体もそれぞれの車種の専用設計として、効率の向上に主眼が置かれているのに対し、「THS-M」では汎用性やコストダウンが大前提となっており、機構や構成部品の変更は最小限に抑えられ、いわば普及版ハイブリッドとして開発されている。
秋にはこのシステムの搭載車が発表される見込みだが、そうなればトヨタだけで3種類のハイブリッドシステムを発売することになる。噂に間違いがなければ、このTHS-Mはまず『クラウン』に搭載され、公用車として納入されることになるだろう。