【新聞ウォッチ】中国、セーフガードの報復で“日本車いじめ”

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気になるニュース・気になる内幕——今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。

2001年6月14日付

●損保協会会長、車両盗難急増で「保険料アップ示唆」(毎日・8面)

●セーフガード報復? 中国で日本車、港に足止め(毎日・9面) 

●モータースポーツの世界、すそ野広がる草の根レース(毎日・17面)

●シリーズ「変われ! 裁判所」交通事故の賠償訴訟(毎日・26面)

●読者オンライン、ゴーン流改革、しがらみなく成果(産経・8面)

●連結ROE(株主資本利益率)調査で、資産売却の日産2位に(日経・3面)

●燃料電池バス、トヨタが試作、来秋にも東京都と営業実験(日経・11面)

●パーク24、不正駐車対策が功奏、中間決算で大幅増(日経・19面)

ひとくちコメント

日本車に対する中国の輸入許可証の発行が遅れ、天津や大連の港に足止めされている車が急増、日本が先に発動した農作物への緊急輸入制限(セーフガード)措置に対する報復との見方が強まっていると、きょうの毎日が取り上げている。

中国での輸入許可証は、年2回に分けて発行されるそうだが、5月の連休明け後とみられていた許可証の発行が1カ月以上も遅れているという。中国側からは具体的な説明がなく、日本政府は近くあらためて協議の場を設けて詳しい説明を求める方針だと伝えている。現在、日本から中国への輸出は3万5000台程度だが、人口12億とも推定される中国市場は拡大が見込まれ、将来的にも楽しみな市場。

半面、今回の足止めや中央政府を中心とする施策が一本化していないなど、中国ビジネスはリスクを伴う。日本車いじめも「ある程度予測されていた」こともあって、「高嶺の花である日本車に早く乗れないで困るのはむしろ中国側」と日本側は冷静な判断をしている。こんなところにも過去に痛い目にあわされた学習効果があらわれている。

《福田俊之》

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