トヨタ自動車は16日、小型ディーゼルエンジンをBMWに供給することで同社と合意に達したことを明らかにした。早ければ今秋にも供給を開始するとしている。
同社は同日の午前、欧州市場で販売する『カローラ』に搭載してきたディーゼルエンジンについて、プジョーからの調達を打ち切り、自社で生産したエンジンを新たに搭載するという方針を打ち出しているが、その背景にはBMWにも供給することでエンジン自体の生産数を増加させることができ、自社のみで使用するよりもコストが安くなるという算段があったからかもしれない。
BMWは『3シリーズ』より小さなクラスへの参入を表明しているが、単独でエンジンを開発するほどの台数は出ないと予測して、ディーゼルエンジンについては他メーカーへ供給を打診していたという経緯がある。1台でも多くエンジンを生産してコストを下げたいトヨタの思惑と、環境に対応した新しいディーゼルエンジンが欲しいBMWの思惑が一致し、今回の同意となったようだ。