しかし、新型『ステップワゴン』のように「子供の視点」を重視することは、ほんとうにあらゆる乗員にとって幸福なのだろうか? たとえば「子供にはよくても、お年寄りには不便」というような事態はありえないのだろうか?
「それはないです」と、チーフエンジニアの竹村宏さんはきっぱり断言した。「というのも、子供とは基本的に弱者なんです。からだも小さいし、体力も大人には劣る。ですから、子供を基準に設計をすれば、基本的にはいろいろなひとにやさしい、バリアフリーのデザインになるわけです」。
なお、新型では、シートレールや取りつけ金具なども、「子供がケガをしないように」、埋めこみ式にしたり、むき出しにしないようにと注意を払っているという。