【頂点へ、新型日産『シーマ』】インテリアはカジュアルウェア

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ニュー『シーマ』のインテリアデザインでは開放感のある空間づくりが目を引く。従来の高級車のように、クルマの中央にでんと幅広のコンソールが鎮座することもない。操作系はセンタークラスターに集中させ、絞った印象にしています、と日産自動車のチーフデザイナー、青木護さん。最近、増えてきたセンターメーターは検討対象にならなかったのだろうか。

「採用しなかったのには、ふたつの理由があります。ドライバーズカーとしてのキャラクターを考えると、やはりメーターはドライバーの前にしたかったということ。そして技術的には、センターには8インチの大型モニターがあるため、収納が難しく、視認性も確保しづらかったのです」

カラーリングについても、ブラック基調のモノトーンが多い地味な高級車イメージとは大きく異なる。まるで会社の重役室と、北欧インテリアに囲まれたリビングとの違いのようだ。

「ウッドパネルは左右への広がりを表現し、これまで多かった濃い色調の材ではなく明るい材を使って、モダンさと開放感を演出しています。ナチュラルで肩ひじ張らない。ブラックスーツもいいけれど、ちょっとこなれたというか。これも新しい高級車の表現だと思っています」

かつて会社員がカラーシャツにネクタイを合わせることなど考えられなかったが、いまではもう違和感のないファッションだ。高級車にしてみても、社用車のような権威的なイメージからカジュアルへと変わりつつあるのだ。フラッグシップカーであるニュー・シーマからは、若々しい日産の方向性がうかがえる。

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