ミハエル・シューマッハ(フェラーリ)の久々の勝利で幕を閉じたイタリアGP。しかしマーシャルが死亡するという悲劇に見舞われたモンツァのレースを振り返ったシューマッハは、あのレース直後にF1を辞めることを真剣に考えていたと認めた。
レース後の記者会見で故アイルトン・セナに並ぶ41勝となったことについて感想を聞かれ、嗚咽をもらし泣き崩れたシューマッハ。これまでにシューマッハが引退を考えたのは、セナが事故死した時から数えて今回が2度だという。
「本当に辞めようかと思ったんだ。こういった極限の瞬間には誰でもそうなると思う。アイルトン・セナが死んだときにも辞めることを考えた。そして今回のレース後も同じ気持ちになったんだ。でもやっと再びレースの世界に戻る気になった。なぜなら僕は自分のしていることをエンジョイしているからね。せっかくうまくいってるんだから、もっと楽しまなきゃって」
心の葛藤を乗り越えたシューマッハ、次回グランプリからはさらにひと回り強くなった皇帝の走りが見られるかもしれない。