150m先までの人、動物、道路標識などをレーザービームによって照らし出すという新しいナイトビジョン・テクノロジーがダイムラークライスラーによって発表された。
赤外線センサーをもちいたGMなどのナイトビジョンとの違いは、どんな温度条件でも同様に視界を確保できること。照射する相手が生物でも無生物でも、同じようにはっきりと見えるのである。また対向車にまぶしい思いをさせることなく、現在のハイビームライトよりも3倍以上の視界をもたらす。
システムは、ふたつのヘッドライトが可視以外の光線で前方を照射。捕らえたイメージはドライバーに見える位置に据えられたスクリーン(例:ヘッドアップディスプレイ)にモノクロのビデオ画面として写し出される。
現在このシステムはバスでテストされており、今年中に普通車両でもプロトタイプが作られる予定。その後は高級車両およびバス、トラック、救急車両などで実用化が検討されている。このシステムが現実のものとなれば、夜間の運転の安全性は格段に向上することになりそうだ。