アウディAG会長のフランツ-ヨーゼフ・ベフゲンは4日に記者会見を行ない、南ドイツTUV(技術検査協会)によって、『TT』の走行安全性が確認されたと発表した。
TUVが検査を行なったのは、ESP(エレクトロニック・スタビリティプログラム)を取り付ける以前のモデルと、ESP取り付け後の改修モデルの両方を使って行なわれたが、70の異なる形式で合計1100を超える個別の走行とテストが行われた結果、「アウディTT(オリジナル・バージョンを含む)は、競合他車と比較して、平均的なスポーツカーの水準を凌ぎ、最高の水準を維持している。我々はいかなる設計ミスや、材質の欠陥、コンポーネントの破損、あるいは組み立てミスを発見することはできなかった」と発表するに至った。
検査では改修前のモデルでも安全性が確認されたことになるが、最近出荷されたモデルから、ESPが標準で装着されているのは既報の通りだ。 すでに販売されていたモデルには、これまで「ESPの後付け装備は複雑な作業であり、ディーラーのワークショップでは技術的に不可能である」と強調してきたアウディAGも、2月からは生産後のモデルについても「工場レベルで対応可能となった」として、ESPの実費相当分である650ドイツマルク(日本円で約4万円)で装着できるようになった。
日本で販売されている未改修モデルについても準備が整い次第、ESP装着を希望するユーザーには、同様の措置を講じるという。