ダイハツ工業は7日、新型軽オープンスポーツカー『コペン』の受注台数が発売から3カ月あまりで累計1万台を突破したと発表した。受注の8割が男性客となっている。
ダイハツ工業は22日、6月19日に発売した新型軽乗用車『コペン』の発売後1カ月の受注台数が月間販売目標の10倍にあたる5000台に達したと発表した。
デザインを担当したダイハツ・デザイン部の山本叔弘さんは「全体のシルエットもそうなのですが、ディティールに至るまで円や楕円をテーマに使っています。これは初代『オプティ』や1991年の東京モーターショーの『X-021』でも使い、ダイハツのアイデンティティーだと考えています」と語る。
「『コペン』のアイデアスケッチを描き始める前に、スタイリングにどのようなことが必要か考えました。コペンは軽自動車ですが、どうしても軽自動車は一般的にチープでペラペラで安っぽいという印象があります」とダイハツ・デザイン部の山本叔弘さん。
1999年にモーターショーに出品された『コペン』を見て、アウディの『TT』に似てると思った方も多いのではないだろうか? 「もともとは『X-021』や『オプティ』などでダイハツが使い始めた造形」とデザイナー。
「オープンスポーツカーと言うと、ホンダ『S2000』やマツダ『ロードスター』がありますが、大排気量のエンジンを積んで、加速性能のトップを狙うような、スパルタンでハードなクルマを目指していたわけではないんです」とデザインを担当したダイハツ・デザイン部の山本叔弘さんは語る。
『コペン』はデザイナーの夢から生まれたクルマ。担当デザイナー、ダイハツ・デザイン部・第1デザイン室主担当員の山本叔弘さんは「私はスポーツカーが好きで、ダイハツに入社以来ずっと、自分の手でスポーツカーを作ってみたいと思っていた」と語る。
『コペン』誕生のいきさつは、「社内の商品企画部門からではなく、こんなクルマに乗りたいというデザイナーからの夢から生まれた」とデザインのまとめ役、ダイハツ・デザイン部主査の石崎弘文さんが語った。
『コペン』の特徴でもある電動開閉式ハードトップの「アクティブトップ」。しかしスポーツカーならば、「重い装置までつけなくても幌で充分では?」と誰もが疑問に思うところ。
19日に発売された『コペン』。さかのぼると1999年と2001年の2回の東京モーターショーに出品されていた。しかし注目すべきはその名前。発音は同じ「コペン」だが、99年の出品車は『KOPEN』、01年の出品車と市販車はともに『Copen』の表記。
高品質、スペシャリティ性をセールスポイントとする『コペン』は、ダイハツが新設した専用工場「エキスパートセンター」で製造される。コペンの製造に携わるのは、ダイハツの厳しい社内技能認定制度に合格した熟練工。
『コペン』のボディはほぼ専用設計となる軽量モノコックボディだ。スポーツカー作りの上で重要なファクターとなる高いボディ剛性を確保するため、ボディ中央部にダブルクロスビームを採用。アンダーフロアにも強化構造材を配した。