第101回インディ500で、日本人選手初優勝という大偉業を達成した佐藤琢磨。凱旋帰国中の英雄は、今回のインディ500制覇を可能にした原動力が「強力で優秀なチームメイトたちとともに全員で強くなっていった」ことにあると振り返った。
13日、世界最大のレースイベントともいわれるインディ500(インディアナポリス500マイルレース)を日本人選手として初めて制した佐藤琢磨が、ホンダの青山本社で優勝凱旋会見に臨んだ。
13日、ホンダの青山本社でインディ500優勝凱旋記者会見に臨んだ佐藤琢磨に、ホンダからNSXが“副賞”として授与された。
世界三大レースのインディ500で日本人初の優勝を成し遂げた佐藤琢磨が12日に帰国。成田空港に到着し、多くのファンに出迎えられた。
現地10日、インディカー・シリーズ第9戦の決勝レースが米テキサス州のテキサス・モーター・スピードウェイで行なわれ、ウィル・パワーが今季2勝目を達成。佐藤琢磨は終盤に勝利が見える位置まで迫るも、クラッシュを喫して10位という最終リザルトだった。
インディカー・シリーズ第8戦が現地4日、米ミシガン州デトロイトのベルアイルパーク市街地コースで開催され、グレアム・レイホールが前日に続く2連勝を達成した。佐藤琢磨は今季初のポールポジション発進だったが、決勝は表彰台に一歩届かず4位。
インディカー・シリーズ第7戦、米ミシガン州デトロイトにおけるダブルヘッダーの「レース1」決勝が現地3日に行なわれ、グレアム・レイホールがポール・トゥ・ウインで今季初勝利を飾った。3番グリッド発進の佐藤琢磨は作戦がうまく機能しなかったこともあり、8位だった。
インディ500ウイナーとなった佐藤琢磨は、次戦開始までのわずかな日々、北米最高峰にして世界最大規模のレースイベントを制した者の宿命ともいえる、多忙なスケジュールをこなしている。
第101回インディ500で日本人初優勝の偉業を成し遂げた佐藤琢磨。この勝利によってインディカー・シリーズのポイントランキングでも2位タイに浮上し、今季チャンピオン争い本格参入の可能性が現実味を帯びてきている。
前日のインディ500=インディアナポリス500マイルレースを戦った33人のドライバー全員が参加して行われる、恒例のディナー&表彰式。今年はインディアナポリス・ダウンタウンのJWマリオットで29日に開催された。
インディ500=インディアナポリス500マイルレース決勝から一夜明けた29日・月曜朝9時。インディアナポリス・モーター・スピードウェイでは恒例の優勝者撮影会が行われた。世紀の快挙も実にきわどいものだったことが琢磨の口から明かされた。
「第101回インディ500」に、優勝した佐藤琢磨の僚友としてスポット参戦したフェルナンド・アロンソ。首位走行するなど健闘するもマシントラブルで戦線離脱となった元F1チャンピオンが、琢磨を祝福するコメントを発している。
米国伝統の自動車レース、インディアナポリス500マイル(インディ500)の決勝で、元F1ドライバーの佐藤琢磨選手が日本人初優勝を飾った
「もう信じられないですね。いや、うれしいです。でも本当に勝ったのか何か現実ではないみたいで。今もあんなに天気が良かったのに嵐になっているし、35万人の観客も1人もいなくなっているし(笑)」
30万の観客を集め、101回の歴史を誇り、360km/hオーバーで戦う世界最大、最古、最速の自動車レース……。それがインディアナポリス500だ。ついに、その頂点に日本人ドライバーが立つ日が訪れた。