レースファンの悲願がついに成就する。12年前に袂を分かったアメリカンオープンホイールの両雄、IRLとチャンプカーの統合が実現。もてぎはどうなる?
21日に今季のモータースポーツ活動についての記者発表を行なったホンダ。今年はアメリカのIRLインディカー・シリーズも、F1同様に大きな注目を集めることになりそうだ。
28日、裁判所の判定が下った。CARTとIRL、長きに渡り繰り広げられてきたインディカー分裂劇がこれで終焉すると思われたのだが……。いま、アメリカのレース関係者で、2つのシリーズの未来を予測出来る者はいない。
先シーズン限りでF1から引退したミカ・サロがチャンプカー(CART)に活躍の場を移し、レースに復帰することが決まった。サロはシーズン途中でチームを離脱したマックス・パピスの後任としてPKレーシングに加入する。
ちょうど20カ月前にCARTレース中に大クラッシュし、両足切断というドライバーにとって致命的な重傷を負った元F1ドライバーのアレックス・ザナルディが奇跡の大復活を遂げ、CARTマシンのコックピットに再び座った。
2002年CART=FedExチャンピオンシップシリーズ第19戦はメキシコシティの「アウトドローモ・エルマノス・ロドリゲス」で開催。17日に行われた決勝レースではトヨタチームが、1-2-3フィニッシュで7年間にわたるCART挑戦を締めくくった。
CART第18戦はカリフォルニア州フォンタナのカリフォルニア・スピードウェイで開催、3日に決勝レースが行われた。優勝したバッサーと2位のアンドレッティとの差はわずか0.4秒だった。
CARTシリーズ第17戦は南半球オーストラリア。27日午後2時ウェットコンディションの中、決勝70周313Kmがスタートした。
5日、CART第16戦「マイアミGrand Prix Americas」の決勝レースは、トヨタエンジン・ユーザーのクリスチアーノ・ダマータが優勝、シーズン3戦を残して初の年間ドライバーズチャンピオンを獲得した。
最初のピットインでエンジンストール、最後尾まで落ちたダリオ・フランキッティ(ホンダ)が、その後のピットインのタイミングをずらす作戦で上位に復帰、最後のピットインでトップに立つと、残り39周のあいだライバル達を抑えて優勝。
1:ダリオ・フランキッティ(ホンダ/ローラ)/2:クリスチアーノ・ダマータ(トヨタ/ローラ)/3:トニー・カナーン(ホンダ/ローラ)/4:ポール・トレイシー(ホンダ/ローラ)/5:ジミー・バッサー(ホンダ/ローラ)/6:ミッシェル・ジョルダイン(ホンダ/ローラ)
高木虎之介はにブレーキに不調を抱えて次第に後退、63周目にはリタイア。一方、早め早めのピットインのダマータは67周目に4回目のピットインで後退、2位でチェッカーフラッグ。優勝はフランキッティ。
CART第12戦は、ウィスコンシン州エルクハートレイクのロードアメリカで開催、18日に決勝レースが行われた。朝のウォームアップでトップタイムをマーク、フロントロー・スタートのクリスティアーノ・ダマータ(ニューマン・ハース、トヨタ/ローラ)が今季6勝目を獲得。
すでに2003年からIRLへのエンジン供給を表明しているトヨタは、「CART参戦チームから要望があればCARTにもエンジンを供給する用意がある」としてきた。ところが、チームからの要望はいまだにない模様。チームがIRLとCARTを天秤にかけ、悩んでいる様子がうかがえる。
ホンダ勢がワンツー・フィニッシュを決めたミルウォーキーで、アメリカにおけるホンダのモータースポーツ活動を行うホンダ・パフォーマンス・デベロップメント(HPD)の朝香充弘副社長が口を開いた。「みなさんに誤解されている気がする。正しく伝えたい」