たとえばトヨタ『アルファード』と比べると、ボディ全長は25cm短く、全高も25cm低いが、全幅は3cm広い。それでいて、エンジンは2リットルの4気筒という、日本車にはないサイズの7人乗りミニバン。
『LS600h』最大の特徴は、世界最大級のハイブリッドエンジンを搭載していることだ。ただ、このハイブリッドシステムが興味深いのは、環境性能のみを狙っただけでなく、むしろエキストラパワーを得るためのハイブリッド化に思えることだ。
開発段階から軽量設計にこだわり、その結果、1.5リッター車まで車重1トン以下に収めたのが大きな勝因。白ナンバーでもっとも安い重量税、低燃費モデル限定にとどまらないクラストップの実用燃費といった、現世御利益だけでなく、運転の楽しさも車重の軽さから生まれている。
ボディのコンパクト化と軽量化が特徴の「スポルト」は、じつに活発に走るクルマになった。ダウンサイジングはドライバーの視点からも意識できる。
バージョンS・Iパッケージ(1110万円)を約300km走らせて、満タン法で記録した燃費は8km/リットルだった。オンボードコンピュータの表示も8km/リットル台前半。ビミョーである。
等間隔に立てたポールの間を、犬がすばしっこくスラロームする。愛犬の運動能力を競うあの手の種目を“アジリティ”と呼ぶ。「俊敏性」という意味だ。新型『Cクラス』の開発キーワードである。
世界最速のコーナリングマシン。そういえるほど、『ランエボX』の旋回性能は際立っている。もともとワイドスタンスならではの安定感があり、さらにアンダーステアを完璧に制御するS-AWCが融合。
一部ボディ外板に専用造形を採用。並みの2BOXカーとは格違いであることを示すべく2.4リッターという“大排気量”エンジンを搭載。こうして、ヨーロッパ市場でのポピュラーカーを狙った『オーリス』をベースにしながらも「全長は短くてもプレミアム」という日本市場での新しい価値観を模索するのがこのモデル。
1.4リッターという小排気量ユニットを直噴化して積むことで、まずは基本的な燃費性能を改善。それで不足するパワーはターボチャージャーで補うことをメインに考え、そのシステムを効率よく作動させるための排気エネルギーが不足する低回転域では、さらにメカニカルチャージャーをサポート役として用いる……
ドアを開き乗り込んだ瞬間に、まずはその室内空間の広さが印象的。なかでも、後席足もとの広さには仰天! それはもはや「広大」と表現するのがふさわしいほど。