リンカーン『MKX』は2008年9月に日本に導入されたばかりだが、今回はフルモデルチェンジかと思うくらいに大幅な変更が加えられた。いわゆるビッグマイナーで、基本プラットホームは変わらないが内外装のデザインからパワートレーンまで大きく変更されている。
クルマのデキは相当にいい。何せ、最新乗用車のほとんど模範生ともいうべき『5シリーズ』がベースである。5シリーズの上質なライドフィールはそのままに、スポーティな味つけを小気味良く加えた。絶妙のスパイス扱い。
大量生産のEVとしては妥当な着地点といえる。まずそれを実感したのは、ショックはないのに強力という、ネガを感じさせずに個性のみを抽出した加速感だ。この絶妙なチューニングは『フーガハイブリッド』同様、「技術の日産」を実感させる。
最近のボルボはちょっと違う。デザインが洗練されて色っぽい。この『S60』も、単に「安全第一」といった工事現場の標語のようなカタさも頑固さもなくなり、あら、どこのセダンかしら? と、思わず目を留めてしまう。
仕様によって走り味がここまで違うクルマも珍しい。
ランボルギーニ製フラッグシップモデルのフルモデルチェンジといえば、もう“お祭り”みたいなもんだ。それも十年に一度だから、スーパーカーファンは居ても立ってもいられない。
兄貴分の『X5』が巨大になった。そこで、初代X5とほぼ同じ大きさ、(日本における)ほどよい“ビッグサイズ”をもって生まれ変わったのが、新型『X3』である。
システム起動の時点で「残り航続距離168km」。オートエアコンを22度に設定したところで「143km」。
モデルチェンジのたびにデザインもコンセプトも激変するクルマだけに、試乗前はあまり好感を抱いていなかったのだが、乗ると多くの部分が旧型よりレベルアップしていることを教えられた。
『HS250h』では希薄になっていた「レクサスらしさ」が戻ってきたような気がした。前輪駆動車でありながら、走り味が『IS』や『GS』に似ていたからだ。